白かったプラスチック製品が黄色くなってしまう原因は主に次の3つのようです。
ひとつは単なる汚れ。もうひとつが、プラスチック自体の劣化によるもの。そして最後のひとつがプラスチックに含まれる材料(ABS樹脂に含まれる難燃)の変化によるもの。
汚れなら洗剤やらメラミンスポンジでこすったりすれば何とかなりますが、それ以外の場合はというと全くわからなかったので、とりあえず、ネットで噂されてる方法を試してみました。
ここで取り上げるのは、ABS樹脂に含まれる難燃剤の作用によって黄色くなったものを何とかする方法にあたるようなので、プラスチック樹脂そのものの劣化(難燃剤によらないもの)による黄変化の場合は同じような結果にならないと思います。
化学的な難しいことは書いてないので、そういう情報が必要な方は、ほかのサイトを参照ください。
また、全体的に黄色みがかった写真が多いので、変化や詳細がわかりづらいかもしれないことを、予めご了承ください。
容器
セリアで買いました。サイズ:18cm×9.8cm×7cm(N700系新幹線の先頭車や後尾車がギリギリ入る長さ)
水道水、ラップフィルム(サランラップやらクレラップやら)、日光
同様のことを行う場合は、溶液が目に入ると大変危険なのでゴーグルを用いて防護してください。
また、なるべく溶液が皮膚につかないように手袋などを用意して行うようにしてください。
金属は腐食するので必ず取り除きましょう。
実験につかったN700系新幹線の中間車は、パンタグラフを留めるのにネジが使われているので、きちんと外しました。
台車部分は白くする必要ないので外します。
容器に、ワイドハイターEXパワー180mlと水道水320ml(比率=9:16)をいれて、そこに車両を投入
溶液が蒸発しないようにラップを被せる
ワイドハイターと水道水の割合は適当。
原液のままだとコストが高くつくのでとりあえず薄めようと思い、近くにあった簡易的な計量カップの180mlの目盛を利用しただけ。
ちなみに水道水の320mlというのは、N700系を沈めた時に頭が出ない容量が500mlだったので500-180で320mlということになっただけ。
これを日光にさらすこと47時間
日光にさらした時間も適当。なんとなく2日ぐらいでいいかと・・・。ただし、24時間経過後に一度様子見で溶液から取り出し、もとに戻した。
撮影が下手くそすぎてもとの色が黄色みがかっているのでわかりづらいですが・・・。
何もしていない状態
左1(先頭車)と左3、左5(右1後尾車)が同じセット品。左2と左4が比較的新しい別のセットの車両。色が黄白黄白黄になっている。
24時間後
真ん中のものが、なんとなく白くなったのがわかる。
47時間後
24時間後の状態から変わったかどうかわからない。
47時間後のセット品のみで色の比較
あきらかに白くなったのがわかる。
47時間後のセット品のみで色の比較2
左側がそのまま、右側が白くした中間車。あきらかに色が違う。
黄色みがとれて白くなったのは良かったのですが、新幹線のブルーラインが薄くなってしまいました。
上側が今回白くしたやつですが、白がより白くなっていますが、ラインの青が薄くなり光沢が少なくなりました。
別画像、左側が白くしたやつです
あきらかに薄くなったのがわかります。
日光のあたり具合が悪いと色ムラができるので注意が必要です。
いったん色ムラできてしまうと、それを修正することが困難なので気をつけた方が良いでしょう。
ちなみに、この色ムラは、横着して先頭車と後尾車を上記の容器に同時に放り込んだため、2両が接触していた部分がこのような有り様に・・・。
その後、それぞれをさらに48時間ずつ合計96時間程度つけたところ、ブルーラインの方のムラはいくらかましになりました。
普通のプラスチック製品は日光(紫外線)に長時間晒すと粉をふいてきてモロくなります。洗濯物を干すハンガーなどで経験して知っている人が多いと思いますが、あれです。
プラレールに用いられている各種のプラスチックも例外なく、日光(紫外線)に長時間晒すと劣化します。
ここで問題となるのが、今回の日光に晒すという方法です。
影響はないのか?と思われる方が多いでしょうが、恐らく影響あるのでしょう。ですから、あまりに何度もやったり、長時間やったりしなければ大丈夫だと思います。
ちなみに、ABS樹脂に含まれる難燃剤が変化するのは紫外線の影響で、色を元に戻すにも紫外線を使うってのがなんだかおかしな感じですが、そういうものらしいです。
ここに掲載した内容は、参考のための情報であって、これを推奨しているわけではありません。
同様のことを行うのであれば、自己責任で行ってください。
繰り返しになりますが、同様のことを行うのであれば、溶液が粘膜に触れたり皮膚に触れたりするのを防護するよう気をつけてください。